「貧困で苦しむ子どもたちの力になりたい」
と、フィリピンを訪れた私が、現場で突きつけられたのは
「自分の力の小ささ」でした。
フィリピンでいくつもの貧困地域を訪ねてみて、 貧困が起こる原因や、問題の構造を理解するようになって、 私は自分の力があまりに小さく感じられ、絶望しそうになったことがありました。
そんな時、冗談とダンスと笑顔で私を支えてくれたのが、 通い続けたフィリピンの都市スラムのおばちゃんやおじちゃん、若者たち、子どもたちでした。
「誰かを助けたい」と思っていた私は、スラムの住民に助けられ、 2年間のフィリピン暮らしを無事に終えることができました。 あの時お世話になった人たちに恩返しをしたい。
あの人たちのように、日々コツコツと働き、頭を抱えながら家計をやりくりし、子どものためにと走り回る世界中のお母さん、お父さんたち、そしてその子どもたちが、幸せに生きられるようにしたい。
世界から、貧困をなくしたい。
世界から、人権侵害をなくしたい。
「人生って悪いことばっかじゃないよね」 って笑えるような人生を、一人でも多くの人に送ってほしい。
フィリピンで、 そして息苦しい日本でも。
地球に暮らす私たちみんなが、 「いろいろあるけど、支えてくれる人がいるから頑張れるな」 と、思いながら生きられるような世界にすること。
それが、私が活動を続ける理由です。
貧困や人権侵害、生きづらさと向き合う活動は、山あり谷あり。 団体存続の危機をはじめ、え~~~!?と思うようなトラブルをたくさん経験しました。
それでも続けてこられたのは、アクセスという場に集う、 同じ想いを持ったステキな人たちとの出会いに恵まれてきたからです。
同じ方向で歩く、ステキな人たちともっと出会いたいと願っています。
私たちは、手探りでゆっくりですが、進んでいきます。共感いただけることがあれば、ぜひあなたの想いを聞かせてください。
アクセス理事長
野田 沙良