マンスリーサポーター2024年度の目標
現在 147人/目標230人
*月1000円のご寄付1口を「1人」とカウントしています
2本の映画に突き動かされ、大学時代にフィリピンを訪問。2007年よりアクセス職員。モノやお金を届けるだけの支援ではなく、「生きる力・変える力を伸ばすこと」を通じた貧困問題の解決がライフワーク。のべ4000人以上の子どもたちに教育支援を届けるとともに、日本の若者600人以上をフィリピンに案内。推しバンドLUNASEAとチャリティーフェスを開催するのが夢。1980年生、三重県出身。
Contents
貧困の中で生きる人びとの本音とは
私、学校を辞める。
働いて家族の力になりたい。
勉強が好きな妹にチャンスをあげたいし。
もしあなたの子どもがそんな風に言い出したら、あなたはどうしますか?
自分の稼ぎだけでは子どもたちの学費をまかないきれない状況におかれたら、あなたは子どもたちにどんな言葉をかけるでしょうか。
私が20年にわたり関わってきた国フィリピンでは、児童労働の多くは強制されたものではありません。休む間もなく働く両親を見ていられない、大好きな家族の力になりたい、妹や弟を支えてあげたい。そんな想いで、自ら働くことを選ぶ子どもたちがたくさんいるのです。自分を犠牲にしてでも、大切な人を守ろうとする子どもたちがいることに、私はとても心動かされました。
一人息子を育てていて一番辛い瞬間はね、
お腹をすかせて泣く息子に、ゴミ捨て場から拾ってきた残飯を食べさせるしかない時。
病気になるリスクを知りながら、それ以外に何も用意してあげられない時なんだ。
都市スラムに暮らす友人アンジーにそう打ち明けられた時は、言葉を失いました。世界でいちばん大切な存在を、守るどころか、危険にさらさざるをえない現実。統計数字からは伝わってこない、「貧困の痛み」を突き付けられたあの瞬間を忘れることができません。
大切な人を守れない悔しさ。
ふがいなさ、無力感、怒り、絶望、自責。
胸が詰まるような想いに押しつぶされそうになっても、それでも貧困と闘い続ける。
そんな人々の痛みを軽減するために、私たちアクセスは35年間、活動を続けてきました。
変わらぬ、お母さん・お父さんの願い
お母さん、お父さんたちの願いに応えて
私が初めてフィリピンを訪れたのは2002年、今から20年前のことです。当時に比べると、この20年でフィリピンの都市部の暮らしはずいぶんと発展しました。新車が増え、スマホを片手にスターバックスを楽しめる層が増えました。インフラもかなり整備されて便利になりました。
それなのに、どうしてまだ貧困問題に取り組み続けているのか?
実は、中流層の数が増えていく一方で、貧富の格差は拡大し続けているのです。物価上昇とコロナ禍の影響もあり、最貧層24%の暮らしは改善するどころか悪化していて、2020年度は「進級を諦める子どもが400万人増えた」という報道があったほどでした。
そんなフィリピンで、100人以上のお母さん、お父さんたちにお話を伺ってきてわかったのは、「子どもに十分な教育を受けさせること」が最大の願いだということでした。「仕事がほしい、自分で稼いで子どもに教育を受けさせたい」と願う保護者にもたくさん出会ってきました。
仕事があれば、
その収入で三食食べられ、子どもを学校に行かせられる。
病気やけがをしても、病院に行ける。
子どもや自分の願いを自ら叶えることができ、
「援助されることへの申し訳なさ」を感じる必要もない。
そんな願いに応えるべく、私たちはずっと「子どもに教育、女性に仕事」を届けることを活動の中心に据えてきました。
アクセスの強み「生きる力・変える力を伸ばす」って?
私たちのフィリピンでの活動の柱は2つです。
- 子どもに教育を
- 女性に仕事を(フェアトレード)
まずは子どもたちが小学校を卒業できるようにと、文房具や制服、学校に収める諸費などを支給する活動を1997年から始めました。サポートしてきた子どもたちの数はのべ4000人以上、今は320人の子どもたちに学びのチャンスを届けています。
活動する中で、モノやお金の支援だけでは解決しない、いじめ・体罰・虐待といった問題が見えてきたことから、2009年以降は子どもの権利を学ぶ補習授業や保護者向けセミナーも実施するようになりました。
働きたいお母さんや若者たちに仕事のチャンスを届けるフェアトレード事業も、1997年以来、継続しています。意欲あるメンバーを募り、手作りで高品質のフェアトレード商品を生産する技術を身につけてもらいます。2020年度は8名の生産者が月平均3,900ペソ(約8,800円/97㎏のお米に相当)の収入を得られるようになり、「子どもを学校に行かせられるようになった」「家計に関する話し合いで、自分も意見が言えるようになった」と話します。
こうした活動の中でいつも大切にしてきたのは「アクセスが、モノ・カネを提供するだけの存在になってしまわないこと」でした。貧困や子どもの権利侵害に苦しむ子どもたちや女性が、自らの力でしんどさから抜け出せるように。「生きる力・変える力」を伸ばすことを、何より大切なことだと考えてきたのです。
「生きる力・変える力」というと、イメージしにくいかもしれません。ざっくりというと、次の3つのことだと、私は考えています。
たとえば、農村に暮らす不登校気味のAちゃんの存在が気になる、近所の保護者さんの目線で考えてみましょう。
「Aちゃんが学校に行けていないのはよくない、なんとかしたい」という想いや意見を持つ。「Aちゃんのために何かできないかな」とほかの保護者と話し合って対策を話し合う。「Aちゃんの家族に働きかけてみよう」と決め、ほかの保護者と協力して実行してみる。そうした力は、誰の中にも眠っていて、実践を通じて、どんどん伸ばしていくことができます。アクセスの事業地では、こうした地域の保護者の働きかけによって、不登校を克服できた子どもがいます。
実はアクセスでは、その「生きる力・変える力」を伸ばす活動を、日本の若者たちに向けても実施してきました。スタディツアーやオンラインプログラムを通じて、フィリピンの貧困の現状に触れた若者の数は1500人以上。
若者たちは貧困のリアルを目の当たりにして、「これって○○が原因なのでは?」といった意見を持つようになり、「この現状を解決するために私たちに何ができるだろう」と語り合ったのち、ボランティアやインターンとして活動するようになっていきます。
こうしたアクセスの活動は若者たちにとって、「自分にも変える力があるんだ」「協力すれば社会課題って解決していけるんだ」ということを実感する場となっています。
アクセスでの経験を経て、国連やJICAで活躍する人、自らNPOや社会企業を立ち上げる人、教員や親となって次世代に世界の課題を伝え続ける人たちがいます。
貧困や人権侵害をゼロにすることは、たぶんきっと、できません。
でも、フィリピンと日本で、私たち一人ひとりが「生きる力・変える力」を伸ばしていければ、その痛みや苦しみを軽減させることはできます。貧困や人権侵害を生み出す構造を知り、それを変えていくために行動することもできるでしょう。
そうして一度身に着けたその力は、実践するほどに私たちの中に根付き、自分や自分の大切な人を守る盾として、力を発揮し続けていきます。
「#生きる力にアクセス」キャンペーンで実現したい5つのこと
「生きる力・変える力」を伸ばすトレーニング・センターとして実績を重ね、活動を進化させてきたアクセス。私たちは、2024年度までに次の5つのことを実現したいと願っています。
最大の難関は5つ目の、経営上の悩み。実はアクセスはこの数年、構造的な赤字を抱えているのです。その背景には、フィリピン側での事業経費が増えてきた一方で、収入を十分に増やせずにきたことがあります。
1997年に18人への支援として始まった「子ども教育プログラム」は、現在、320人にまで拡大しています。これに伴い、フィリピン現地の担当スタッフも7人(うちパート1名)にまで増えました。質の高いプログラムを実施するには熱意と能力のあるスタッフが欠かせませんが、そんなスタッフの多くはアクセスよりも条件のよい職場に転職してしまいます。私たちも給与アップの努力をしてきましたが、それでも行政・企業・大手NGOと比べると太刀打ちできるレベルではありません。
フィリピンの物価上昇に伴う経費の増加も負担になっています。学用品、電気代、家賃など、活動に欠かすことのできない経費が、年々増加しています。
もし今、月1000円の寄付を毎月継続してくださる方を500人増やすことができたら。
年間収入は600万円増えることになり、資金繰りに余裕が生まれ、子どもたちや女性へのサポートの質を上げることにつながります。スタッフの給与も、もう少しアップさせられるかもしれません。
マンスリー・サポーターを2年間で500人増やす。
その目標に向かって、今回のキャンペーンではサポーターを100人増やしたい。
これは私たちにとって、かなり高い目標ですが、チャンレンジすることにしました。
私たちが33年かけて培ってきた「生きる力・変える力」を伸ばす活動を、もっと多くの人に届けたい。貧困の痛みがやわらぎホッとした人たちの笑顔を、皆さんとわかちあいたい。寄付というアクションが、貧困に苦しむ人々の力になるのだということを実感してもらいたい。同じ想いをもった人たち同士がゆるっとつながれる場にもなっていきたい。
そんな想いを込めて、このキャンペーンを立ち上げました。
寄付の手応えを感じられるオンライン・コミュニティって?
今回のキャンペーンにあたり新しく始めることにしたのが、「寄付の手応えを感じられるオンライン・コミュニティ」です。寄付しただけでも、「誰かの力になれた」とちょっとうれしくなるものですが、「本当に役に立ってるかな」「必要な形で、適切に使われてるだろうか」と気になる方も少なくないはずです。
私は、自分が深く関われない社会課題について、NPOなどに想いを託して寄付をしているのですが、報告書などで寄付の使い道が見えると、「寄付してよかった」と安心できます。同時に、問題の背景や構造を学べて視野が広がっていくことに充実感をおぼえます。寄付は、誰かのためでもあるのですが、私の「生きる力・変える力」を伸ばしてくれる経験でもあるのです。
アクセスではこれまで、ニュースレターや活動報告書をお届けすることで、いただいたご寄付がどんな成果に結びついたかをお伝えしてきました。でも、文字でお伝えできることには、やっぱり限りがあります。そこで、寄付がどんな成果につながったかや、貧困のリアル、貧困の構造などをもっとディープに、手応えのある形で伝えられるような、マンスリー・サポーター限定の「オンライン・コミュニティ」を立ち上げよう、と思い至りました。
まだ詳細は明かせないのですが…少なくとも月1回はオンラインで集まれる場を設け、いろんなテーマで語り合える場にしたいと考えています。今のところ出ているテーマは次のようなものです。
- フィリピン・バーチャルツアー
- 生きる力を伸ばすワークショップ体験会
- フェアトレード商品の生産体験
- フィリピンの貧困と日本のつながりを語る会
- 現役インターンとの交流会
- アクセスの活動を充実させるアイディアだし会
参加した誰もが安心して話せる空間で、みんなが意見をシェアし、互いに気づきを得たり、刺激しあったりできる場にしていく予定です。アクセスという接点で、新しい出会いを楽しんでもらえる場にもしていきたいと考えています。
いずれは、マンスリー・サポーターの皆さんの中から、このオンライン・コミュニティの企画運営に携わってくれる方を募っていきたいとも考えています。想いに共感する人たちが集い、アクセスの活動をもっと面白く、もっとディープにしていってもらえたら、こんなにうれしいことはありません。
「生きる力・変える力」を伸ばすパートナーになってくれませんか?
20年にわたりフィリピンの人々と一緒に活動してきた私ですが、実は「このままフィリピンだけを対象にしていていいのかな?」と、立ち止まってしまったことがありました。京都で長く暮らしているのに、地域が抱える課題に全く取り組めていない自分にもどかしさを感じるようになったのです。でも、体は1つしかなく、両方に取り組むエネルギーは私にはありません。
私が「生きる力・変える力」をアクセスの理念にしようと決めた背景には、そうした自分の中での葛藤がありました。
第二の故郷ともいえるフィリピンとの縁を断つことは、私には考えられませんでした。そこで、フィリピンとのつながりを活かして、「世界とつながりながら、自分の地域のことも考えて行動できる人を増やす場になろう」と考えたのです。世界や社会の問題について対話し、協働する経験を重ねていける場所。そのプロセスで、国籍や言葉や文化を越えて支えあい、力をつけあっていける場所になっていきたい。そうした中で伸びていく「生きる力・変える力」は、どこにいても別の形で発揮され、世界の片隅で誰かの痛みを和らげることにつながっていくはず…。
それが、私がアクセスの活動にこめた願いです。
でも、その願いをカタチにし、大きなインパクトを生み出していくには、私一人の力は小さすぎます。「生きる力・変える力」を身につけた人たちだらけの未来を実現するために、私にはたくさんのパートナーが必要です。
もしあなたが、「確かにそういう場って必要だ」と思ってくださったならば。
どうかアクセスのサポーターとなって、私といっしょに歩んでいただけませんか。
「#生きる力にアクセス」キャンペーンを広げてください
- 「生きる力・変える力」に興味をもってくれそうな人があなたの周りにいませんか?子どもや若者の生きる力の育成に関わる方はもちろん、部下の育成に悩んでいる方や、クライエントのエンパワメントに取り組んでいる福祉関係の方々にとっても、アクセスの活動がヒントになるかもしれません。興味のありそうな方に、ぜひこのページをシェアしてください。
URL: https://access-jp.org/access2022 - まだまだ一部にしか知られていないアクセス。あなたの周囲の人たちにその存在を知ってもらえるよう、SNSの投稿をシェア・RTしたり、ストーリーズで紹介してください。このキャンペーンが、新たに何万人もの人々にアクセスの存在を知ってもらうきっかけになればと願っています。あなたの想いとともに、ハッシュタグ「#生きる力にアクセス」を添えていただけると、とってもうれしいです!
愚直にコツコツ、背伸びしないアクセス流で
「5つの目標を達成するには、マンスリー・サポーター500人が必要です!」
と言いながら、今回のキャンペーンの目標人数は100人。
今回のキャンペーンは、最初の一歩にすぎません。
まずは、一緒に歩んでくれるパートナーを100人増やす。
そして、オンライン・コミュニティの中で皆さんと話し合いながら、また次の目標を設定し、アクセスにあったペースで、一歩一歩、前進していきたいと考えています。
「生きる力・変える力」を伸ばすチャンスを、フィリピンの子どもたちや女性、そして日本の若者たちに届け続けられるように。どうか、私たちのパートナーとなって、一緒に歩んでください。
アクセス事務局長
野田さよ
サポーターからのメッセージ
大学時代にアクセスのおかげで自分が生きる理由を見つけることができました。それからビジネスの道に進み、起業家として世間的には小さな成功を納めることができました。ですが、時々自分を見失うことがあります。
自分の仕事が本当に世の中のために、人間のためになっているのか。
そんなときに思い出すのはアクセスでの青臭い活動の日々です。
みなさんの仕事は「人類のための仕事」です。自分の過去を振り返ってもアクセスでの仕事は最も誇り高い仕事でした。私も皆さんに負けないような仕事をこれからやっていきたいと思います。
1年ほど前に、インターンの学生さんが進行するフェアトレードの魅力を話すオンラインイベントに参加したのが、アクセスさんを知ったきっかけでした。 その後、SNSなどで活動をずっと見ていたのですが、先日のインスタライブで、思い切ってマンスリーサポーターになろう!と決めました。 これから、サポーターとしてもっと責任をもって現地の状況を知っていきたいと思います。 応援しています!
アクセスの、現地の人たちと二人三脚で貧困に向き合う長年の活動が途切れてほしくないという思いで、マンスリーサポーターになりました。 キャンペーンの成功を応援しています。
知ってる?ちょっとお得な「寄付金控除」
アクセスに寄付していただくと、約40%のお金が戻ってきます!
アクセスは京都市から認定を受けた「認定NPO法人」です。認定NPO法人へのご寄付は、税控除の対象となります。
月1,000円のご寄付の場合
最大で、5,000円(41%)戻ってきます!
- (12,000-2,000)×0.4(国税分40%)= 4,000円
- (12,000-2,000)×0.1(地方税分最大10%) = 1,000円
月5,000円のご寄付の場合
最大で29,000円(48%)戻ってきます!
- (60,000-2,000)×0.4(国税分40%) = 23,200円
- (60,000-2,000)×0.1(地方税分最大10%) = 5,800円
- 地方税も寄付金控除の対象となりますが、控除割合は各自治体によって異なります。
- 上記は「税額控除」形式ですが、人により「所得控除」形式のほうが有利である場合もあります。詳しくは最寄りの税務署にお尋ねください。
- 地方税の控除に関する手続きや控除の仕組みの詳細については、各地方自治体にお問い合わせください。
マンスリー・サポーターになる
- 寄付額を選択した上で「クレジットカードで寄付をする」をクリックしてください。
- VISA、MASTER、JCB、American Express、DINERSカードがご利用いただけます。
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- マンスリー・サポーター費は、寄付金控除の対象となります。詳細は寄付金控除についてのページをご覧ください。
マンスリー・サポーターに関するよくある質問
1回だけの寄付はできますか?
はい、可能です。こちらのページから、お手続きください。年1回ご寄付いただくサポーターも、こちらで募集しています。
退会したい時はどうすればいいですか?
お電話(075-643-7232)か、お問い合わせフォームからご連絡ください。3業務日以内にお手続きいたします。
領収書はもらえますか?
はい、ご希望の方には郵送でお届けしています。
個人名義でのご寄付の場合:
12月末までにいただいたご寄付について、翌2月上旬頃にお届けします。早めの発行を希望される場合は、その旨、お知らせください。
法人名義でのご寄付の場合:
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