認定NPO法人アクセス フェアトレード事業部 竹内彩帆
目次
1.「未来チケットクラウドファンディング」に、参加します。
2.「”フェアトレード”なんて、なくなればいいのに」
3.私たちの商品の、5つの特長
4.SNSで、応援してください。
「未来チケットクラウドファンディング」に、参加します。
「アフターコロナにもフェアトレードのある未来を」。京都発のフェアトレードショップ・シサム工房さんの呼びかけで始まる、全国のフェアトレードショップと日本のフェアトレードを応援する「未来チケットクラウドファンディング」に、私たちアクセスフェアトレード事業部も参加します。
今回のクラウドファンディングは、リターンとして、応援したいフェアトレードショップで使える商品券「未来チケット」を受け取れるというものです。私たちアクセスは直営の実店舗を持たないため、京都は伏見区にあるアクセス事務所でしか「未来チケット」をお使いいただくことができません。使える場所がとても限られている上、私たちの商品はとても単価が安いので、「アクセスの未来チケットをぜひご購入ください」というお願いはとても心苦しく思っています。
私たちの商品は、全国のフェアトレードショップさんに置いていただいています。全国のショップさんがお店を続けていけることが、私たちの商品を広くお客さまにお届けすることを可能にし、その結果フィリピンの生産者が安定して仕事でき、生きる希望を見つけることができます。ですので、今回のクラウドファンディングでは、ぜひお近くのフェアトレードショップを支援先として選んでください。
アクセスとしては、今回のクラウドファンディングの期間を「広報強化月間」として、
①ご自宅やお勤め先などの近くにあるフェアトレードショップを発見していただき、フェアトレードをより身近に感じていただく。また、お知り合いにも広めていただく。
②まだアクセスの商品を見たり触ったりされたことのない全国のフェアトレードショップさんやお客さまに、アクセスの商品のことをしっかりと知っていただく。
③アクセスとしてこれからの日本社会そして世界の中で、どんなモノづくりをしていきたいのか、一緒にプロジェクトを行う全国のフェアトレードショップさんとこれからどんな将来をつくっていきたいのか、をじっくり考えていく。
という機会にするため、フェアトレード事業部のボランティアさん4名とチームを組み、発信していきたいと思っています。
応援のカタチは、お金とは限りません。私たちの商品や私たちのフェアトレード活動に興味を抱き、「応援したい!」と思っていただけましたら、どうか「未来チケット」の購入ではなく、私たちのSNSをフォローしてください。ぜひ投稿をシェアしたり、「いいね!」をお願いいたします。そして、ご自身の周りの方にぜひ、今回のクラウドファンディングのこと、そしてアクセスのことをお伝えください。
<フェアトレード事業部Instagram>https://www.instagram.com/accessft/
<フェアトレード事業部Facebook>https://www.facebook.com/accessFAIRTRADE/
<フェアトレード事業部Twitter>https://twitter.com/access_ft
アフターコロナに、フェアトレードがしっかりと根付いている未来。このクラウドファンディングは、きっとその「最初の一歩」となるに違いありません。
どうか、応援をよろしくお願いいたします。
「”フェアトレード”なんて、なくなればいいのに」
これが、私がフェアトレードに携わる根っこの気持ちです。
私が手に取っているこのモノは、遠い国のどこの誰が
どんな生活状況でどんな労働環境でつくっているのかなんて、わからない。
日本社会でも世界経済でも、そんなことが当たり前の現代―
「このモノは一体、どんな風につくられているんだろう?」そんなことを考えつつも、日本の外でつくられた驚くほど低価格のモノを手に取り身に着けて生活することに、私自身あらがえきれません。
アクセスのフェアトレード事業は、実はまだ採算がとれていません。経費削減の取り組みも、売上アップの努力もまだまだ必要ですが、働く人の生活をきちんと保障しながら、丁寧にモノづくりをしビジネスとして成り立たせることがすごく大変なことであることを、痛感しています。
新型コロナウィルスが世界を駆けめぐり、私たちの生き方と生活は大きく揺らぎました。これまで当たり前と思っていたことが突然困難になり、変わらないと思っていた日常が180度ひっくり返りました。そんな世界の新しい”日常”で、私たちはどのような生き方を選ぶのか―
フェアトレードという言葉が浮き出て使われているのは、日常的に行われているトレードが”フェア”でないから。ですので、”フェア”なトレードが”普通のトレード”となり、結果的に「フェアトレード」という言葉がなくなることが、フェアトレードを掲げる者の最終目標なのだと、私は考えています。
「早く世の中から、”フェアトレード”という言葉がなくなってしまえばいいのに」
そんな未来を描きながら、今回のクラウドファンディングに参加したいと思っています。
私たちの商品の、5つの特長
まだ私たちの商品を知らない方に、ぜひ興味を持って手に取っていただきたい。そこで、商品の魅力を5つにまとめてお伝えしたいと思います。
①「人と人をつなぐ」商品
「アクセスの商品は、人と人をつなぐ媒体のようだ」
とおっしゃったのは、私たちの商品であるフィリピンでつくられたグリーティングカードを購入してくださった方でした。
私たちは「子どもに教育、女性に仕事」をモットーに、フィリピンの都市貧困地域と農漁村地域で活動している国際協力NGOです。首都マニラから車と船を乗り継いで8時間ほどのところにある農漁村地域ペレーズで、7名の生産者が現地スタッフと共にグリーティングカードとココナッツ雑貨をつくっています。
生産者、ペレーズスタッフ、マニラフェアトレード担当スタッフが試行錯誤と工夫を重ねて、商品の開発、改良、現場のマネジメントを含め生産を行っています。海を越えて日本に届く商品は、商品のデザインを担う学生さんや、検品したりバザーで販売したりするボランティアさん、日本のスタッフの想いが込められ、お店様に向かいます。
そして、私たちの商品を心から愛してくださるお取引先のスタッフ様と、私たちの商品を生活の一部として取り入れ大切に使ってくださるお客さまが全国におられます。買ってくださったお客さまの想いは、商品であるカードやココナッツ雑貨に乗って贈り先である大切な方の元に届きます。
インターネットやSNSを介したコミュニケーションが主流となってきた昨今、新型コロナウィルスの拡大により、直接会わずに済むコミュニケーション方法の便利さと必要性を強く感じ、その使い方や機能がどんどんと広がってきました。
他方で、外に出たり人と会うことが制限され、不安や恐怖、孤独、悲しみ、絶望に心を締めつけられるような時間を経て、「直接会いたい人と会い、話し、人を感じること」を自分が渇望しているのに気づきました。
こわい、つらい、かなしい、しんどい、むなしい、やるせない、さみしい、会いたい、会えないー
そんな時に、暗やみにろうそくの火を灯すような商品でありたい。
会えなくても、離れていても、人を感じ、熱を感じる。
私たちのグリーティングカードやココナッツ雑貨は、そんな「人と人をつなぐ」商品です。
②手すき紙の不思議なぬくもりとあたたかみ
グリーティングカードは、マニラ麻などの植物の繊維をすきこんだ手すき紙を使用。手すき紙独特の手触りと色合いは、印刷したすべすべのカードにはない不思議なあたたかみを感じさせます。
カード一枚一枚がすべて手作業で作られています。生産者の技の細かさがうかがえると共に、「人の手によって丁寧につくられたんだな」と実感できる、ぬくもりがあります。
③カラダにやさしい、地球にやさしい。大切に、長く使えます
ココナッツ雑貨は、ココナッツオイルなどに使われる部分(コプラと呼ばれる、乳白色の固形物)を取り除いたあとの不要となった殻でつくられています。手にやさしい触り心地、見ていて楽しい光沢のあるツヤは、ニスなどの塗料を一切使っていない、やすりによる磨き上げのみによって実現されており、お子さまや化学薬品に敏感な方にも安心してお使いいただけます。
軽くて丈夫なココナッツの殻は、大切に使っていただくととても長持ちします。購入者の中には、15年前に買ったココナッツ殻ソープディッシュを今でも使い続けてくださっている方もいるとのこと。モノがとても安く売られ簡単に捨てられるというサイクルが日常になってしまっている今、気に入ったものを生活の一部として長く大切に使っていくことが、私たちを豊かにしてくれるのではないでしょうか。
④「支援の商品だから」ではなく、「ほしいから」買いたい
グリーティングカードやココナッツ雑貨をつくっている生産者は、フィリピンの中でも貧困層と呼ばれる人たちです。モノづくりを通して、生産者が安定した収入を得、仕事の中で自信を培い未来に希望を持つことができるよう、事業を実施しています。
新型コロナウィルスの感染拡大はフィリピンも例外ではなく、3月からロックダウンが始まり、生産者は作業場に行き仕事をすることができませんでした。商品づくりの仕事が制限されるということは、自分や家族が食べられないことに直結します。
そんな厳しい状況の中で、生産者が現地スタッフに訴えたことは、「支援がほしい」ではなく、「仕事はないか?」でした。
生産者は、自分の仕事と腕に自信とプライドを持って商品をつくっています。そんな彼女たちだからこそ、自分で仕事をすることでこの厳しい状況を乗り切りたいと考えたのです。
それは生産者だけではありません。フィリピンの現地スタッフも、自分たちの商品がちゃんとお客さまに気に入って買っていただけるよう、商品の開発や品質の管理に取り組んでいますし、「支援のための商品」としてではなく、「ステキ」「ほしい」と思ってご購入いただきたいので、フィリピンから到着した商品はフェアトレード事業部のボランティアさんと職員が一つひとつ検品してからお届けしています。
⑤「誰か」じゃなくて、「あの人」がつくったモノ
アクセスのココナッツ雑貨もグリーティングカードも、現地生産者・現地スタッフと日本のスタッフ・ボランティアが一緒になって開発し生産してきた商品です。生産者がどんな生活をしていて、どのように困っていて、どんな人柄で、どんな力を持つ人なのかがよく分かっており、直接顔を合わせて話をすることのできる関係です。
私たちの商品は、「どこかの途上国の誰か」ではなく、「フィリピンのペレーズ地区に住む、誰さんと誰さんがつくったクリスマスカード」なのです。生産者や商品に関わる全てのスタッフ・ボランティア一人ひとりに、この事業に関わる理由と意義とストーリーがある、そんな商品です。
SNSで、応援してください。
作り手と買い手が対等にビジネスして、お互いに良く生きていけるような貿易の仕組みであるフェアトレードの火を絶やしたくない。そんな想いを胸に、これから約ひと月半、”全国のフェアトレード仲間”と共に走っていこうと思います。
6月1日以降ロックダウンが段階的に解除されてきているフィリピンでは、生産者と現地のスタッフたちが力を合わせてグリーティングカードやココナッツ雑貨をつくっている真っ最中です。私たちのSNSでは、今後の入荷の状況や生産者の様子をお伝えしていきたいと思っています。
また商品の紹介や使い方、実際にご購入くださったお客さまのお声なども発信していきます。「これ、いいな。」「あの人へのプレゼントにしようかな」と思った商品をぜひ、見つけていただけましたらとても嬉しいです。
SNSで、私たちを応援してください。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
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