【力を貸して下さい】今年は320人の子どもたちに教育を!

アクセス事務局長 野田さよ

現地からの要望に応え、今年は320人の子どもたちに教育支援を届けています!8月には、学校に通うための必需品を配布。新品の文房具や制服などを受け取って、子どもたちは大喜びでした。この活動に、サポーターとして参加していただけませんか?

2年間、ずっと在宅での学習が続いていた子どもたち

コロナの感染対策が徹底されていた農漁村ペレーズ地区では、この2年間、学校での対面授業・先生による直接指導は全くなく、自宅でプリント教材に取り組むだけの日々でした。特に低学年の子どもたちは、プリント教材に書かれていることの意味がよく理解できません。保護者が毎日、勉強をサポートしてあげる必要がありました。

しかし、保護者が仕事で忙しいなどの理由で勉強をサポートしてもらえなかった子どもたちは、読む力がほとんど伸びないまま、2年間を過ごすことになりました。このことは全国的に問題となっており、学校やNGOが補習授業を実施するなどして、遅れを何とか取り戻そうとサポートを行っています。

アクセスが就学支援してきた子どもたち290人の中でも、110人ほどが読む力に課題を抱えていることが判明。そこで、7~8月には「夏の補習授業」を開催し、子どもの権利を扱った教材を用いて、子どもの読む力を伸ばす授業を3週間行いました。

アクセスの事務所で補習授業を受ける子どもたち

卒業して、家族を支えたい!という子どもの願いに応えるために

2022年に卒業式を迎えたアクセスの奨学生

子どもたちは色んな夢を持っています。「先生になりたい」「医者になりたい」といった具体的な夢を持つ子もいれば、「卒業したい」「家族を助けたい」といった願いを口にする子もいます。「ただ日々を生き延びるだけで一生懸命、夢はない」という子もいます。

どんな子も、教育を受ける権利があります。
しかし、貧困家庭(人口の約2割)の子どもにとっては、義務教育でさえ経済的な負担が小さくありません。(公立の小中高等学校の学費は無償ですが、制服・靴・カバン・文房具・教材費・学校に支払う諸費などがまかないきれず、中退を余儀なくされるケースがあります。)

中退していく子どもたちの多くは、貧困問題だけでなく、体罰やいじめ、身体的・精神的な虐待、育児放棄、児童労働といった問題も経験しています。複合的な生育環境の厳しさが、フィリピンの子どもたちを追い詰めているのです。

そんな現状を放っておけない。
どんな子どもも、安心して学べるようにしたい。

そんな想いで1997年に始まった「子どもプログラム」は、今年で25年目。これまでに450人以上の子どもたちの小学校卒業を実現してきました。

小学校卒業までを支え、日本から成長を一緒に見守る。
小さな活動かもしれません。
でも、確実に、一人の子どもの人生を明るく照らすことができる、大切な活動です。

あと41人の子どもが、サポーターを待っています。

アクセスの「子どもプログラム」は、「一人の子どもサポーターが、一人の子どもの就学を支援する」という、一対一の支援プログラムです。支援を受ける奨学生からは、サポーター宛の手書きのメッセージカードなどが届きます。

10月14日現在、サポーターが決まっている子どもたちは279人。あと41人の子どもたちが、応援してくれるサポーターを待っています。

  • 貧困に苦しむ子どもたちを応援したい
  • 子ども時代の大切な時期に、教育をしっかり受けてほしい
  • フィリピンと繋がりたい

そんな想いを持った方にぜひ、子どもサポーターになって、子どもたちを応援していただきたいと願っています。

この記事を書いた人

Sayo N

第二の故郷であるフィリピンで、「子どもに教育、女性に仕事を」提供することが仕事。誰もが自分のスタート地点から、自分のペースで成長できるような場づくりを大切にしています。アクセスの事務局長です。趣味はライブに行くこと。