フェアトレード事業部 竹内彩帆
「例年通り」だけど、「いつもと違う」カード開発
毎年少しずつラインナップが変わる、アクセスのグリーティングカード。それは、毎年カードをデザインしてくれる人がいるからです。
例年、後期の授業が始まる10月ごろに、京都精華大学の学生さんにデザイン協力を依頼します。趣旨に賛同してくれた学生さんには原画とサンプルを作成していただき、フィードバックを繰り返しながら現地生産者と共に最終サンプルまで作り上げます。4月ごろに最後のサンプルができあがったらアンケートを実施し、商品化するカードを決定します。その後フィリピンにカード生産の発注をかけ、夏に日本に納品された新作カードたちは、ボランティアさんによる検品作業を経てお取引先へ納品され、12月のクリスマスシーズンにお客様の手元に届きます。新しいデザインが産声を上げてから1年以上をかけて、大切な人に贈るカードとして使っていただけるようになる、というわけです。
コロナ禍での商品開発は難航しました。大学への入構が制限され、学生さんへのフィードバックを実施するための日程や場所の調整に多くの時間を割くことになりました。最初のサンプルのフィードバックについては、オンラインでの実施になりました。また、日本以上に移動規制が厳しいフィリピンでは、通常以上に手すき紙をはじめとした原材料の調達・輸送に苦労し、現地スタッフが奔走しました。
例年にはない苦労がありましたが、デザイナーの学生さんや大学事務の方の協力、そして生産者や現地スタッフのがんばりのおかげで、今年も新しいデザインのカードをお披露目できるめどが見えてきました。例年よりスケジュールは遅れていますが、クリスマスシーズンには新作クリスマスカードをご覧いただけると思います。お楽しみに。
オリジナルカード開発への萌芽
先日、2年ほど前からアクセスのクリスマスカードを購入しては教会で販売してくださっている支援者の方から、「アクセスさんのイースターカードを買いたい」とご相談がありました。アクセスにはイースターカードのラインナップがないので、考えた末、既存のバースデーカードをイースターバージョンに変えて作ることにしました。また、アクセススタッフが新たにデザインしたオリジナルカードも一緒に現地で生産し、支援者の方に納品したところ、とても喜んでいただき、教会を訪れた方にもあっという間に売れてしまったとのことでした。
これまでも、オリジナルカード作成に関するお問い合わせをいろんな方からいただきましたが、私たちのグリーティングカードが持つ良さや味わいと、グリーティングカードを使いたい方々のニーズがマッチするように、自分たちの持つ技術やノウハウを活かし広げていける方法を、引き続き探していきたいと思います。
(了)
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