「子どもたちの力になりたいけど・・・」現地スタッフの声

今日のライター : 事務局長 野田沙良(のださよ)

お久しぶりです! 
2~3月にかけて約1か月のフィリピン出張に行っていました。気温が低めで、雨もあまり降らないこのシーズン、とっても気持ちよくすごすことができました。今回はその滞在中に書いた2019年3月11日のFacebook記事を、加筆修正してお届けします。

(左の写真は、トンド地区の歩道橋の上で出会った子どもと私。ツアー参加者の方が、とってもいい感じに撮ってくださいました♪)

離婚や別居をした家族が多かった一年

今回も、約1か月かけて、アクセスの事業地4つを巡りました。各地でいろんな体験をし、いろんな生の声を聴いたのですが、その中でも今日お話したいのは、農漁村ペレーズに滞在したときのことです。

スタディツアーの引率でペレーズに来ていた私。普段なら、分刻みのスケジュールで動いているのですが、今回思いがけず3時間ほど自由な時間ができました。そこでふと、「最近学んだばかりのMost Significant Changeという評価手法をつかって、この1年を振り返ってみよう!」と思いついたのです。

トライシクル(三輪バイク)にもたれかかって、まったりお喋りしていた3人の現地スタッフを急遽呼び寄せて、車座に。プラスチックの丸椅子をテーブルにして、村の真ん中で1時間ほど話し合いをすることになりました。

Most Significant Changeについてはこちら

参加してくれたのは、ペレーズで生まれ育ち、現在はアクセスの職員として子どもの教育支援(奨学金プログラム)を担当してくれている3人です。

左の3人が、一緒に振り返りをしてくれたペレーズ出身のスタッフ。左から4人目が野田。

いろんな意見がでましたが、最も印象的だったのは、こんなコメントでした。

「この一年、実は離婚や別居をした家庭が多かったんです。そのせいで、子どもが精神的に不安定になり、学校を休みがちになったり、友だちとうまくいかないといったケースが目立ちました。性的虐待にあっていた子も見つかりました。

ここ数年、子どもの権利セミナーや、ジェンダーセミナーをやってきたことで、子どもたちや女性の直面している課題(虐待、家庭不和、家庭内暴力、いじめなど)を早期に見つけられるようになったのはいいこと。

でも、今の私たちは、それにどう介入したらいいのか、解決に向けてどう動いたらいいのかわからないことがしばしばあるんです。

苦しむ子どもたちを前に、何もしてあげられない時、とても悔しく後ろめたい気持ちになります。」

まだ20代前半なのに、しっかりとした意志を持つそのスタッフは、まっすぐな目でそう話してくれました。

これは、次のステップへの道しるべ。

アクセスとともに、子どもの権利保護の取り組みを発展させてきた、ペレーズ町ビリヤマンサノ・スル村にて。元気いっぱいの子どもたち。

この話し合いのおかげで、私たちの次の課題がはっきり見えてきました。困難な状況にある子どもと、その保護者にどう関わるか。現場スタッフのステップアップが必要な段階に来ていることを実感しました。

学用品の提供から始まり、給食の提供と保護者の組織化へと発展させ、子どもの権利セミナーによる地域全体の権利意識の向上が一定ていどは達成された今。次は、困難な状況にある子どもたちに具体的に寄り添って、解決へ向けてともに歩む取り組みが必要になっています。

2019年度は、集落ごとに子どもたちと保護者の集まりをそれぞれ開き、子どもたちが直面している「子どもの権利侵害」の体験を聞きとって、絵本にまとめる計画です。子どもたちのエピソードを、子どもたち自身が描いた絵でまとめた絵本にするのです!

村の住民の権利意識は高まってきたものの、行政や学校関係者の意識はまだ十分には高まっていない今、声をあげた被害者の子どもたちやその家族が、十分なサポートを受けられない現状があります。そこで、子どもたちの手によって作られた絵本を使って、行政・学校関係者の人々をふくめた、より多くの人たちの意識を変えていこうというのが目標です。

並行して、困難に直面した子どもたちにどう接していったらいいか、スタッフのための研修も充実させていく予定です。

歩みはゆっくり。
でも、確実に進んでいる実感があるから、がんばれます。これからも、1つずつ課題をクリアして、数年〜十年のスパンで変化を起こしていきます!

アクセス事務局長 野田沙良(のださよ)

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