コロナ対策緊急支援を実施

3月17日から始まった厳しいコミュニティ隔離措置(外出禁止令)の期間中、フィリピンの、特に貧困層の人々は収入を絶たれ、厳しい暮らしを余儀なくされていました。

そんな中で人々の生活をかろうじて支えていたのは、行政や国内外のNGOからの支援でした。例えばアクセスが活動する農漁村ペレーズ町のある村では、食料品パック(米3kg・缶詰3つ・インスタント麺3袋)が3回、全世帯に配給されました。また、5月に入ってからは貧困世帯に対して、約1~1.3万円(1か月の法定最低賃金の5~7割程度)の現金給付も行われました。私たちアクセスも、少しでも力になれれば、と4月~6月にかけて236世帯に対して食費(一部、食料を含む)を2回ずつ、支給しました。

支援を受け取った人々の声

ジョアン・ガルシアさん(奨学生ベネディクトくんの母)

家族のだれも病気にかかっておらず、ほっとしています。子どもたちも、隔離措置が緩和されて近所の子どもたちと外で遊べるようになって、うれしそうです。

行政からは現金と物資の支給があったのですが、生活に十分な金額・量の支援ではありませんでしたから、追加収入を得ようと試行錯誤しました。例えば、海に行って海産物をとったり、夫が畑に行ってキャッサバの葉やジャックフルーツ(パラミツ)などを収穫してしのぎ、近所の人たちにお裾分けしたりしました。アクセスからの物資や現金にも感謝しています。とっても助かりました。パンデミックで世界中が大変な状況にも関わず、フィリピンの人々を支援してくれる日本の皆さんに本当に感謝しています。

ロウェナ・デル・モロさん(奨学生ヤスミンちゃんの母)

私たちはなんとか日常生活を送れています。
厳密な隔離措置が実施されていた時は、生活は大変でしたね。規制のせいで夫が漁になかなか出られなくなりましたし、近くの港・市場も閉鎖されて、買い手がいなくなってしまって。収入源を失って本当に大変でした。近所の人に魚を売ることはできましたが、皆さん収入が減っていますから、魚がなかなか売れませんでした。規制が緩和された今は、魚が売りやすくなりました。

政府からは現金給付支援がありました。うまくやりくりして、生活必需品はなんとかそれで工面できました。自治体からの食糧支援はありませんでした。ですから、日本の皆さんから豚肉や現金を頂いたときはとても嬉しかったです。魚ばかりの食生活が辛くなってきた日々に豚肉はうれしかったですし、現金支援でコーヒーや砂糖などの必需品を買うことができました。本当にありがとうございました。

※フィリピンではコーヒーは、子どもから高齢者まで毎日飲む、生活必需品です。食費が足りないときは、甘いミルクコーヒーを朝ごはん代わりにする家庭が少なくありません。

メアリー・ローズ・ゲリーさん(奨学生ローズ・アンちゃんの母)

隔離措置の期間中は本当に大変でした。私は以前から、おやつやおかずを売り歩く仕事をしていますが、外出規制のせいで販売が禁止されてしまいました。夫も仕事に出られない状況で、私はルールを犯して、こっそり食べ物の販売をして生活費を稼ぎました。私には、食べ物を売る以外に稼ぐ方法がありませんし、生きるためにはそうするしかなかったのです。警察がいない時を狙って、売り歩きました。

外出禁止令は3月16日の夜に発表され、17日から適用されるという急なものでした。ちょうどその日、近所のご夫婦が島の外に出かけており、二人はそれ以来、2か月半も自宅に戻ってくることができませんでした。その間、その家に残された二人の子どもたちの面倒を、私が見ることになりました。そのため、生活費はいつもより多くかかり、政府からの給付金だけで生活をまかなうことはできませんでした。

規制が緩和されたおかげで、夫が漁に行くことができるようになりうれしいです。でも、魚が数匹しか取れないようは日もよくあって、そんな時はとても辛い気持ちになります。足りない家計を補うため、私は今も食べ物を売り歩いて働いています。

日本の皆さんからご支援は本当に助かりました。お米や日用品、サンダルを買うことができました。外で働けず経済的に苦しい状況の中で、家から出られない子どもたちはいつもお菓子をおねだりしてきましたし、家計が本当に苦しかったです。とても助かりました。本当にありがとうございました。

みんなが大変な時にこそ…

こうした緊急支援は、フィリピンにいるスタッフの工夫と協力によって実現しています。アクセス・フィリピンの事務局長、リサさんの一言がとても印象に残っています。

アクセス・フィリピン 事務局長 リサさん

世界的な危機にも関わらず、フィリピンの人々を応援してくれる人々が日本にいるという事実に、心が温かくなりました。素晴らしいことっていうのは、みんなが大変な時にこそ、起こるのかもしれませんね。

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