知ることからアクションへ 龍谷大学での特別講座

どんなに困難がふりかかっても、自分で人生の選択をしてきたアンドレアはすごいと思った

自分を強くしてくれるのは自分だ、という言葉が印象に残りました

フィリピン人女性アンドレアさんとオンラインで繋ぎ、ライフストーリーを聞かせてもらった日本の大学生たちの感想です。2022年8月に龍谷大学で行ったこの授業は、3日間で90分×15コマを受講するという超タイトなもの。このうち2日目と3日目を、アクセスの森脇と野田が担当しました。

貧困の中で生きる人びとの本音を知れるプログラムを

都市スラムへのバーチャルツアーの一場面
壮絶な生い立ちを語ってくれたアンドレアさん

コロナ禍の影響で海外に行けず悔しい思いをしている若者が少なくない昨今。海外とオンラインでつなぐプログラムが多数開発されてきましたが、時間的制約や言葉の壁もあり、画面越しにディープな対話ができるプログラムは多くはありません。そんな中、私たちアクセスが改善を重ねて提供してきたのが、フィリピン・オンライン・スタディツアー。「厳しい貧困の中で生きる人びとの本音」を知れるプログラムに、2021年度は200人以上が参加してくれました。

今回の龍谷大学でのプログラムでは、フィリピンの都市スラムで育った女性や、フィリピン大学の学生とオンラインでつなぎ、若者たちの本音や貧困のリアルを聞かせてもらいました。そののち、バナナやレアメタルの事例から「フィリピンの貧困と日本の暮らしのつながり」についてディスカッション。こうして貧困の現状と構造を学んだ上で、「私たちに何ができるのか?」をテーマに学生同士でじっくり話し合うワークショップを重ねました。

学生たちに何より伝えたかったのは・・・

伝えたかったのは、「私もあなたも無力ではない」ということ。そして、「小さなアクションの積み重ねで世界の課題は少しずつ解決に向かっていく」ということでした。

乳児死亡率だって就学率だって、100年前に比べたらずっとずっと改善しています。かつてはありえなかった女性の選挙権だって、今は日本では当たり前のものになりました。「何とかしたい」と声を挙げ、小さなことからでも行動し続けた人たちがいたからこそ、今があります。そんな風に、どんな問題であれ、解決したいという想いをもって行動し続ける人が増えていけば、世界の課題はちょっとずつ変えていけるのです。

小さくてもいいから、アクションを起こし続けてほしい。
書き損じハガキを寄付したり、年1回はフェアトレード商品を選んでみたり、いいなと感じたクラウドファンディングに参加したり。自分にできることを積み重ねていくことで、私たちの手で、少しずつ世界の片隅で変化を起こしていこう、と伝えました。

伝わっていた!私たちの想い

授業が終わると、一人の学生さんが声をかけてくれました。

実は私、昨年この授業を受講したことがきっかけで、グローバル課題について情報発信する学生サークルを立ち上げたんです!」

学ぶだけに終わらせず、行動を起こしてほしい・・・という私たちのメッセージを受け、実際にアクションを起こした学生さんがいたことを知れて、とても胸が熱くなった瞬間でした。

アート作品を通してグローバル課題への関心を高めようとする彼女たちの活動は、アイディアとセンスにあふれています。ぜひこちらのインスタグラムから作品をご覧ください!

tumugu -紡ぐ-

Instagram @tumugu_____

「何から始めたらいいかわからない」
「英語ができない自分では役に立たなさそう」
「小さなアクションでは無意味な気がする」

貧困問題に関心はあっても、さまざまな理由でためらってしまい、なかなか行動にうつせない人たちは少なくありません。でも実際には、日本にいてもできること、言葉がわからなくてもできるアクションはたくさんあります。これからも、大学での講義や、イベント、スタディツアーなどを通して、そうした若者たちの背中を押し続けていきたいと思います。

(了)

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この記事を書いた人

Sayo N

第二の故郷であるフィリピンで、「子どもに教育、女性に仕事を」提供することが仕事。誰もが自分のスタート地点から、自分のペースで成長できるような場づくりを大切にしています。アクセスの事務局長です。趣味はライブに行くこと。