2人のインターンが4か月で得た、ディープな気づき

「国際協力やってみたい!でも、何から始めたらいいんだろう・・・」
そんな若者たちに、フィリピンの現状に触れてもらい、課題解決のためのプロジェクトに主体的に取り組んでもらうのが、アクセスのインターンシップ。コロナ禍を機にオンライン化してスタートしたインターンシップも、第5期が無事に終了しました。

4カ月半の活動の中で、インターンたちの中でどんな変化があったのでしょう?
「感想、書きます!」と手を挙げてくた二人の文章が思いのほか超ディープだったので、皆さんにシェアします。アクセスの「生きる力を伸ばす」活動ってこういうことか・・・というのを、感じていただければうれしいです。

アクセスのインターンシップでの一番の財産は・・・

アクセスインターン5期生 山田悠人(大学生/東京)

皆さんこんにちは。

早いもので、今年5月から始まったアクセスのインターンシップ5期の活動も、先日終了しました。
約4ヶ月間における本インターンシップでは、マンスリーサポーターの方々やアクセスの活動に興味を持っていただいている方々に向けた、オンラインコミュニティ(交流会)の企画・運営を行わせていただきました。
参加していただいた皆様、ありがとうございました。また、オンラインコミュニティの活動は継続する予定ですので、今後ともよろしくお願い申し上げます。

さて、ここからは、本インターンシップを通した私自身の気づきや学びを少し共有させていただけたらなと思います。専ら自身のことになってしまいますが少々お付き合いください笑。国際協力のことについても後ほど書きます。

アクセスのインターンを通して得た一番の財産は、素敵な仲間からの刺激でした。一緒に活動したメンバーは、みんな日々自身の目標に向けて何かを頑張っていて、インターンでは毎度メンバーから良い刺激を受けていました。その刺激は今の自分にとって非常にありがたいものだったなと、今文章を書いていて改めて感じます。

というのも、私は、大学入学後「頑張る」ことを本気でできなくなっていました。もちろん、頑張ることが全てではないですし、頑張りすぎは良くないかもしれませんが、でも何かを本気で頑張ることはかっこいいし大切なことだと思います。今の自分には頑張りたいことがいくつかあります。それらに対してここ数年考えて向き合ってはきましたが、本気度がまるで足りませんでした。多くのことをやりすぎていたことも不完全燃焼の原因かもしれませんが、それ以前に自分の姿勢に問題がありました。
こんなのただの精神論だと言われたらそれまでですが、このインターンで出会った仲間の姿のおかげで、今の自分にとって大切なことに改めて気づけました。残りの学生生活、自分のやりたいことを本気で全うしたいと思います。

国際協力についても書いておこうと思います。本インターンの活動を通して、フィリピンについて現地の方々の生の声を聞きながら学ぶなかで、貧困・格差問題の現状を知るだけでなく、現地で生きる人々の強い思いに触れ、現地の人々から学ばせてもらうことが多々ありました。この過程で、アクセスが目標として掲げている「生きる力」がどういうものなのかも実感しました。そして、「国際協力」というのは、自分が世界の誰かの力になると同時に、世界の誰かが自分を成長させてくれるものなのだと思いました。国際協力の綺麗な部分を切り取った表現かもしれませんが、これは本当に素敵な関係だと思います。
私は、将来なりたい職業と国際協力が直接結びついてはいませんが、何らかの形で国際協力に携わっていきたいと考えています。今後、アクセスでの経験をバネにして、日本を含めた世界の様々な問題を学び、それらに対して自分なりに信念を持って向き合っていきたいです。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。
今後ともNPO法人アクセスをよろしくお願い申し上げます。

アクセスインターン5期生 山田 悠人

「アクセスの活動を通じて得たこと、伸ばした力」

アクセスインターン5期生 木澤佑月(高校生/京都)

「このインターンの特別な空気感はどこから来るものなのだろうか。」

インターンも半ばまで来たある日、ふとこのことが議論に上りました。インターン、そしてアクセスには、誰もが安心して携わることができる空気感があると、全員が感じ始めていた時のことです。それは、いったいどこから来るものなのだろうか。これを、インターンの最後までの皆の共通課題にすることになりました。

それから今まで、私はインターンの活動をしながら、事あるごとにこの問いと向き合ってきました。そのたびに、私は学校の中で所属しているいくつかのグループとインターンを比べて考えました。あるグループでは、皆とても能力が高くて、いろいろなことを効率的に、かつ正確にさばける人が揃っています。しかし、あまりにやることが多すぎて、周りの人に気を配ったり、後輩に丁寧な引継ぎをしたりする余裕がなかなか持てていませんでした。また、あるグループでは、頑張っている人と頑張っていない人の意識の差が大きくて、会議をするにしても、やる気がある人の意見しか聞けなかったり、やる気がない人はなかなか会議にも来てくれず、人数が足りなかったりすることもありました。しかし、インターンはそのどちらとも違いました。全員がしっかりやる気を持っていて、お互いの忙しさに合わせて仕事を分担しながら進めることができました。誰かに負担が偏ってしまうときも、皆が感謝の気持ちを持ち、できるところでお互いに手伝うことができていたように感じます。何より、何を言っても皆が受け止めてくれる、という安心感があるからこそ、1人1人が真剣に向き合って、自分の思ったことを率直に言葉にすることができていました

その理由について、あるインターンのメンバーが言ってくれた言葉が、とても心に残っています。それは、「全員が、ただこの活動の役に立ちたいという純粋な思いで参加しているからではないか」ということです。学校などでは、周りの人に良く思われたいという気持ちがあったり、人によって取組に対する大きな温度差があったりして、なかなか純粋に全員が同じ気持ちで活動に取り組む、ということが難しい環境にあります。しかし、インターンには、全員が少しでもアクセスの力になりたい、と思って応募し、少しでも自分たちの活動をよくしたい、という一心で取り組んできたからこそ、もっと活動を向上させていくための意識、雰囲気作りができたのではないか、ということです。確かに、私自身も、学校では空気を読もうとしたり、いい顔を見せようとして、なかなか自分の思っていることをうまく伝えられなかったり、やりたいことでも周りがやっていなかったら自分も同調して挑戦しなかったりすることもありましたしかし、インターンでは、皆が一心に1つ1つに取り組んでいることが分かっているからこそ、皆と反対の意見でも、怖がらずに伝えることができました

さらに、「言葉にして伝える」ということも大きな要素だったのではないかと感じます。私はこれまで、感謝の気持ちを持っていても、また何か気になることがあったとしても、なかなかそれを本人に伝えることができずにいました。それは、照れくささや、こんなことを聞いても良いのだろうかという不安によるものだと思います。しかし、アクセスでは、さよさんが常にインターンの良さを見つけて言葉にしてくれたり、あるメンバーが中心になって、始まったばかりの皆の意見を引き出せるように話を回したり、意見を出したりしてくれたことから、徐々に皆も言葉にしていこうという空気が伝わり、皆の思っていること1つ1つを知り、また大切に受け止められるようになりました。言葉にしていないと、なかなか相手の気持ちを理解することができず、いつまでたっても信頼関係は気づけません。だからこそ、このように皆が少しずつ殻を破って、言葉にできたことはとても大切なことだったと思います。

そして、もう1つの要素として、「1人1人の個性を尊重できたこと」が挙げられます。今の社会ではよく、空気を読むことが求められて、変わっている人は周囲からあまりよく思われなかったりすることもあります。しかし、本当は皆変わった一面を自分の中に秘めているはずで、しかも1人1人が持つその違いを結集させるからこそ、1人では作り出せない面白いものを作ることができるのです。インターンには、皆の話をまとめるのが上手な人、どんなときも自分の雰囲気を崩さない安定感のある人、意見を出すのは苦手でも誰よりも聞き上手で、皆が意見を出しやすい空気を作ってくれる人、他にもたくさんの個性を持った人がいました。1人1人に得意なことと苦手なことがあって、でもそれをお互いが見せ合って、理解しあって、だからこそ補い合って活動ができていて、時には皆が思いつかないような意見を誰かが出してくれて、そんな環境をつくることができていたからこそ、ここまで面白いオンラインコミュニティを作り続けることができました。

私にとってインターンは、毎回本当に楽しみで、心のよりどころであり続けてくれる場でした。実は、インターンの任期の間、他の環境において、個人的にしんどいと思うことも多々ありました。それでも、毎週土曜日、皆の顔を見ると、たくさん元気をもらえて、もう少し頑張ってみようと思い続けることができました。これは、上に述べたような要素が、インターン1人1人の優しさと情熱によって実現されていたからだと思います。これから先の人生において、私はまたさまざまな組織に属することになると思います。その時、私はこのアクセスのインターンのように、誰かの心の支えとなりながら、少しでも良いものを追求し続けることができる場を生み出し続けたいと思います。それを実現するために、このインターンではとても大きなヒントを得ることができました。これから自分自身の力で1つ1つを実現していくことは難しいかもしれないけれど、これを実現できる人は、周囲の人たちと共働し、新たな価値を生み出し続けられる人、これからの社会で必ず求められる、「生きる力」を持つ人だと思います。だからこそ、これからもインターンの自分にとっての大切さ、それを生み出す要素を心に留め、自分を磨き続けていきたいと思います。

これまでオンラインコミュニティの運営に協力してくださった皆さん、参加してくださったマンスリーサポーターの皆さん、そしてさよさん、社会人ボランティアのこうちゃん、インターンの皆、本当にありがとうございました。

(了)


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