寄付つき商品プロジェクトを終えて~プロジェクトメンバーの文集~

「新型コロナウィルスによるロックダウンの影響を受けている生産者を応援したい。そして、いろいろな自由が制限され、不安でストレスフルな日々を送る日本の人びとも応援したい」

そんな想いで、アクセスのフェアトレード商品をパーッケージにして販売した5月。用意していたセットの全て133セットが、応援してくださる方のお手元に届きました(もともとお伝えしていた140セットにならないのは、お届けするには「ちょっと残念!」なソープディッシュが途中でいくつか見つかったからです)。お買い上げくださった方、SNSなどで応援してくださいました方、本当にありがとうございました。

新型コロナウィルスの拡大により私たちの生活が制限されていた中、今回のプロジェクトにさまざまな形でかかわってくださった方にそれぞれのお気持ちがきっとおありだったのだなと思います。同様に、このプロジェクトを企画・実施し、商品を販売していたプロジェクトメンバーにも、それぞれにプロジェクトやフィリピンへの想いがありました。

この度のプロジェクトの実施したのは、フェアトレード事業部ボランティアと職員です。プロジェクト終了直後に記した想いのたけを、「文集」にまとめました。

寄付つき商品プロジェクトの詳細は、コチラ→ https://access-jp.org/ft-covid19-project

“フェア”な“トレード”を続けたい(K.N.)

私は2014年のスタディツアーに参加してから継続的にアクセスのフェアトレード事業部に関わってきていますが、今回のような日本/フィリピン双方で活動の維持に支障が出るような事態はこれまでありませんでした。この寄付つきフェアトレード商品販売プロジェクトに参加するにあたり、非常に気が引き締まる思いがしました。

参加が決まった当初は、普段ご支援いただいている方にも、それ以外の方にも、今回のプロジェクトに賛同いただけるのか、少し心配していました。また、“寄付つきセット”として売り出すには個人的には若干の葛藤もありました(あくまでも商品の良さを知ってご購入していただきたいという気持ちもあったので)。しかし、蓋を開けてみるととても多くの方にご購入いただくことできましたし、多くの方から各アイテムに関する感想もいただきました。ご購入いただいた方をはじめ、各種SNSでの広報活動に協力してくださった多くの方に、改めて感謝いたします。ありがとうございました。

今回のプロジェクトでは、多くの商品を皆様のお手元に届けることができましたが、それはつまり、今後多くの発注を現地生産者メンバーに依頼することができるということです。ご存じの通り、「フェアトレード」の考え方では「継続性」がとても重視されます。つまりアクセスの活動に照らし合わせると、持続的に現地生産者団体に継続的に発注を行う、ということが重要な点だと思っています。この点において、今回のプロジェクトは大きな成功を納められたのではではないでしょうか。きっと、生産者団体のメンバーは、ペレーズでロックダウンが解除された後に、すぐ仕事に取り掛かれるでしょう。

さて、アクセス フェアトレード事業部が扱うアイテムたちは、ココナツや植物の繊維を使った手すき紙など、自然のものを活かして、生産者メンバーメンバーたちの手仕事によって仕上げられています。今回初めてココナツ雑貨やカードたちを手に取っていただけた方も多いと思いますが、彼ら/彼女たちの手技、いわば“職人の技“を感じていただき、多様なアイテムたちに興味を持っていただけると、関わっている者としては非常にうれしく思います。長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。

初めての挑戦を終えて(かずほ)

2年前からアクセスのフェアトレード事業部にかかわってきた私ですが、このような大きなプロジェクトにメンバーとして参加することは初めてでした。

まず用意していた約140セットが完売したのは、素直にうれしいです!本当にありがとうございました。

けれども完売したことだけではなく、アクセスや商品を応援している方々の熱さ、温かさに驚いた1か月間でした。SNS上でのいいねやシェア、コメント、商品をお使いいただいている方からの声など、いろいろなところから元気をいただいていました。現地スタッフにもSNSを通して皆さまの声を届けることができ、双方向に思いをシェアできたこともうれしかったです。

新型コロナウイルスによって生活のいろいろなところに変化があり、私自身も少なからずストレスを感じていましたが、今回のプロジェクトへの参加はこの変化の中で生まれた、新しい経験でした。素敵な機会を提供してくださったアクセスのスタッフさんたちにも、この場を借りてお礼を。

そして一番は、この文を読んでくださり、プロジェクトを見守ってくださった皆さま、本当にありがとうございました。これからも一緒に、アクセスやフェアトレード商品を盛り上げていくことができましたらうれしいです!^^

いつも心に光があるから(P)

寄付つきフェアトレード商品セットをご購入いただいたみなさま、そしてアクセスの活動を日頃から応援してくださるみなさまへ。このプロジェクトを見守っていただき、本当にありがとうございました。

私はこのプロジェクトに広報担当のボランティアとして参加しました。当初は、先の見えない不安や悶々とした日々のなかで、自分自身を助けるためにはじめたのです。「書くこと」を通して見えてきたことは、自分の好きなことや得意なことが、時に「誰かの役に立つ」という喜びでした。

世界中の働きたいのに働けない人々、私やあなたの身近にいる、がんばりたいのにがんばれない人々の存在。”平常時”には、そのような存在は見えにくく、忘れ去られ、本人の努力次第でなんとかなると言われます。

しかし現実は厳しい、どうにもならない時がある。そういう「もうあかん」と思った時に、一人ひとりの心のどこかにある、小さな石ころが突然光り出し、ピンチを助けてくれるのだと思います。

このプロジェクトを通して、だれかの心の石にそっと、光りをお届けすることができたならば幸せなことです。どんな状況にいる時も、そしてどんな人にも、いつも心に光る石ころがあると思います。

たくさんのあたたかい応援のメッセージや、サポートをしてくださったみなさま、本当にありがとうございました。

温かさをいっぱい感じた1カ月間でした(今町駿介)

こんにちは、広報担当ボランティアの今町駿介です。商品をご購入いただいたみなさま、SNSでのいいね・シェア・コメントで後押し頂いたみなさま。今回のプロジェクトを成功に導いて頂き、本当にありがとうございました。

僕は大学4年生の時にスタディツアーでフィリピンを訪れ、その後フェアトレード事業部で活動しました。社会人になってから事業に携わることは少なくなっていたのですが、2ヵ月前、「フェアトレード生産者がコロナによる外出禁止で危機的な状況」という記事が目に留まり、なんとかできないかと考えたくなりました。その時に職員さんにLINEした、「フェアトレード商品を販売して支援できないでしょうか」という案が、今や沢山の温かい支援を頂くプロジェクトとなったことを本当に嬉しく思います。

僕がアクセスのフェアトレードに関わるのは、ペレーズ(フェアトレード生産地)で過ごした時間が特別に思い出深いからです。人懐っこくてかわいい子どもたちと汗だくになって遊んだり、現地の大人の人たちが貧困のつらい経験を話してくれて、参加者同士でディスカッションしたり。そうやって「子どもたちと楽しく遊んで、大人たちからつらい現実を聞いて」という日々を過ごす中で、「このままではこの子たちが将来つらい思いをする日がやってくるんだ…いやだな…」と強く思ったのを今でも覚えています。

今回のプロジェクトを通じて改めて、作る人も、売る人も、買う人も、みんなハッピーになれるフェアトレードの魅力に気づかされました。また広報する人である僕も、コロナウイルスの影響で人と会えない中、ZOOMやLINEでメンバーの皆さんと話せたり、書いた記事にコメントをもらえたりと、ハッピーな日々でした。アクセスは「無理しなくていい、できることからやっていこう」という場所なので、今後も休日を使ってできることをやっていきたいなと思います。

最後に、フェアトレードショップ「シサムコウボウ」( https://www.facebook.com/sisam.jp/ ) の一文が好きなので紹介します。

“What you buy is what you vote.”
(お買い物とは、どんな社会に一票を投じるかということ。)

まずは商品を気に入ってもらって、そしてフィリピンの未来に一票投じて頂けると嬉しいです。新商品も続々開発中ですので、今後もアクセスのフェアトレードにぜひご注目ください。
最後までお読み頂きありがとうございました。

(次のページに続きます)

この記事を書いた人